在原清弥について 在原という姓は「在原業平」から、また野に生きる者っぽいという理由から付けました。 清弥は、恋綺弓の背景へとイメージを頂いたゲーム「源平討魔伝」の主人公、平影清から。 なるべくバックボーンのない、純粋な少年として設定しました。 当初はもう少し明るい少年のつもりでしたが、話に引きずられてどんどん暗く…(笑) そらについて そらが先で、本当の名前は後で付けました。 東方ではめずらしい平仮名だけの名前ですが、まぁくるみとかいるしね(笑) 東方ではいないタイプの子ですが、美少女ゲーとかのヒロインでは類型的なのかもしれません。 もっと強くなっていく様子が書ければよかったですね。 |
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清弥の人形版 雨水さんには、影清そのままにならないように苦心して頂きました。 掲載はしませんでしたが、清弥が使う魔法弓のギミックも考えて頂きました。 かなり小説の方にフィードバックさせてもらっています。 |
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御諸空夢 竜宮の巫女、というイメージですね。 十二単みたいな服、というイメージを上手く纏めて頂きました。 御諸というのは、古書にある蛇神の棲む山の名前(御諸山=三輪山)から、空夢というのは東方シリーズの慣習に従って(笑)名付けました。 この名前が、ストーリーの骨子を決めることになりました。 ちなみに、居候中に霊夢に借りた服が緑なのは、 「奇々怪界」の2Pカラーが元ネタです。 |
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氷雨追沫 「源平盛衰記」の中で、壇ノ浦の合戦の後、海中に没した天叢雲剣を欲した後白河法皇の命令で、海中の竜宮を訪れる壇ノ浦の海女の名前が老松といいますが、そこから名を取っています。 そして、青空=そらの対比として冷たいイメージの氷雨という姓を付けたのですが、雨水さんが予定外の傘を描いてくれたのでびっくり(笑) 「これじゃまんま緋雨○丸じゃん!」 もちろん採用しましたが。 このイラストで、自分の中でも茫洋としていた氷雨のイメージが決まった気がします。 |
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盲目の堕天使(天嬉)&氷雨追沫その2 堕天使の名前を本編では結局使いませんでしたが、僕らは天嬉(てんき)と呼んでいました。 もちろん、これは「東方怪綺談」の神綺から来ています。 恋綺弓は、怪綺談の話の流れを大まかに参考にしているのですが、最初のアイデアではもっと怪綺談よりで、 アリスなんかももっと重要な役目だったんですよね。 ちなみに「天を喜ばせる者」なのだから、本当は「天喜」が正しいですね…。 僕自身きちんとしたイメージがなかなか提示出来なかったせいで 雨水さんを苦戦させてしまったキャラでもあります。 …もう少しフォローすべきでしたね。 隣は、自分の世界に帰った後の氷雨です。 せっかく可愛くデザインして貰ったのですが、ほとんど使うことが出来ませんでした。 残念です。 |
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アリス・マーガトロイド&博麗霊夢 ここからは東方キャラについてですね。 アリスはキーキャラですが、怪綺談の設定を使わないと決めた頃に、どうやってメインキャラに据えるかを 散々悩んだことを覚えています。 なお、アリスだけが東方project本編で使われたスペルカードを使わないのは、彼女だけが 本編のアリスとは違う、というつもりだったからです。 あと、自分のアリス観は堕落道のwiznekoさんのイメージから影響を受けていると思われます。 霊夢は最初からラスボスにするつもりだったので、雨水さんもこういうイラストを考えて頂いたのですが、 結局本文中では使えませんでしたね。 「紅月談」ではヒロインだったので今回は正反対の書き方を試みました。 まぁさすがの神主様も弾幕で結婚式はやらないだろうと目論んだのですが…。 うまくいったような、いってないような。 |
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橙&上白沢慧音 橙の、藍とお揃いの道士服(?)です。 可愛かったので即採用。終盤登場時はこの格好です。 慧音はピンポイントの出演ですが、これは作業遅延のたまものでした。 だって、プロットを作った時にはまだ永夜抄も発表されてなかったし(汗) 上巻の作業中に第十二話を書き直して、そこで初登場しました。 あまり表現を付け加えると話が逸れる可能性があったので、ちょい役です。 ちなみに、恋綺弓は妖々夢と永夜抄の間、萃夢想の設定抜きという状況で読んで頂ければ、と思います。 |
参考資料
上海アリス幻樂団「東方Project」諸作品
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「平家物語」 岩波文庫
「現代語で読む歴史文学 義経記」勉誠出版
「天使論序説」講談社学術文庫
「空の思想史」講談社学術文庫
「妖怪と怨霊の日本史」集英社文庫
「やさしく教える弓道教本」東京書店
「室礼」叢文社
「静 幻夢義経記」角川スニーカー文庫
その他
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「源平討魔伝」ナムコ
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遊佐未森「青の行方」(アルバム「庭」所収)
(エンディングテーマとして、縁があれば聞いて貰えれば嬉しいです)
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。