「東方恋綺弓〜Over The Border」は、上海アリス幻樂団の同人シューティングゲーム「東方紅魔郷」東方妖々夢」ならびに、それに付随して制作者ZUN氏が展開されている創作活動全般に対する二次創作長編小説です。
 前作「東方紅月談」とは違い、特定の作品の小説化という訳ではなく、各作品から設定や情景などをお借りしつつ、筆者の風城一希が創作した物語を展開しています。

自分で好き勝手に作れる物語は、予想通りといいますか、想像していた以上に困難な作業の連続です。元の東方シリーズとはかけ離れるし、東方世界……幻想郷が持っている不思議な魅力もスポイルしているだろうと、いつも怯えながら書きつづっています。
本来なら、第一話と一緒に掲載すべきこの序文が、今になって書かれると言うこと自体が、自分が作品にまだまだ自信を抱けていない、そんな証明にもなっているような気もします。

ただ、自分が想像し予定したラストシーンは、
おそらく、
何の根拠もないけれど、
自分的には凄く格好良くて面白いはずなのです。それは想像力を持って文章を書く人全てに存在する勘違いであり、また幸せな妄想です。自分で設定した〆切を破ってみたり、無駄な時間を費やしてみたりと回り道ばかりしていますが、なんとかそこまでは辿り着こうと思っています。

何時になるか、現時点では見当も付きませんが……
もし全文が揃った時は、よかったらまた読んでみてください。
僕の目指した妄想が、単なる妄想なのか。
それとも……或いは、幻想郷につながる
戸口の一つたり得るのか。

全ての答えは、
少年に委ねられた恋結ぶ弓の放つ先にあります。

最後になりましたが、例外なく想像の枠を越えて新しい世界を提供してくださるZUN氏に最大限の感謝を。
そして、分かりにくい文章から右記の見事なキャラクターを起こしてくださった雨水さん、ありがとうございました。


04/05/06 風城一希